サマーセールが開催されました
2023年09月05日
8月でも30度を超す日が少なく『涼夏小雪の郷』と謳っている静内でも、南からきた暖気の影響で今年は猛暑日が
続く夏となり温度、真夏日数ともに過去最高を計測。
サマーセールが丁度そのピークに当たってしまった形となりました。
2023年サマーセール5日間の現地のリポートをお送りします。
屋外には所々にミスト装置が設置されていましたが、暑さの軽減までには至らなかった様子。
新型コロナウィルス感染拡大防止が緩和され、マスクの規制が緩和されたのは訪れた人にとってせめてもの救いで
した。
セール主催者ではミストだけではなく、年々購買者向けのサービスを講じています。
レストランもその一つで、年々出店のバリエーションを増やしているのも好評です。
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21日(月)
NO.1~NO.294
上場頭数が一番多い初日は朝から快晴で蒸し暑く、「本州より暑い」という声があちこちで聞こえました。
北海道の涼しい夏を期待していた人にとっては予想外の暑さに驚いたことでしょう。
午前中行われた比較展示の後、セール開始の12時からは
無敗で南関東三冠を制したサマーセール出身馬、ミックファイア号の表彰式が執り行われ、その活躍が追い風とな
るかのように熱いセールが幕を開けました。
NO.203は静内農業高等学校からナリタトップスター2022が上場。
落札された後には生徒たちに拍手が送られました。
この日の最高落札馬は
(有)村田牧場生産の NO.162 スルターナ2022で2,860万円でした。
カタログ上の全ての馬の上場が終わったあとは再上場の馬たちがせり落とされましたが
馬が途中まで帰ってしまっていたことから到着するまでにしばらく待ち時間がありました。
幸い遠くまで行っていなかったことからほどなくしてセール会場に到着し、落札。
無事サマーセール初日を終えました。
終了時刻は20時半を回っていました。
【1日目成績】
上場頭数 284頭 (牡144頭、牝140頭)
落札頭数 224頭 (牡117頭、牝107頭)
売却率 78.87% (牡81.25%、牝76.43%)
売却総額(税込) 1,424,280,000円(牡1,000,120,000円、牝424,160,000円)
平均価格(税込) 7,113,661円(牡8,137,179円、牝5,994,486円)
最高価格(税込) 28,600,000円
NO.162 スルターナ2022 4/6生 牡
父 キタサンブラック 母 スルターナ(母父キングヘイロー)
落札者 鈴木 昭和 氏
販売者 (有)村田牧場
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22日(火)
NO.295~NO.587
2日目も朝から暑く30℃超え。
それでも購買者は朝からの比較展示で真剣に見て回っていました。
この日の最高額落札馬は
NO.527 ブラックカシミール2022で (有)バンブー牧場生産 3,410万円でした。
数回システムが止まりましたが問題なく19時半に終了、
セールが終わるまでずっと暑い一日でした。
【2日目成績】
上場頭数 285頭 (牡167頭、牝118頭)
落札頭数 212頭 (牡123頭、牝89頭)
売却率 74.39% (牡75.42%、牝74.39%)
売却総額(税込) 1,556,940,000円(牡1,003,530,000円、牝553,410,000円)
平均価格(税込) 7,344,057円(牡8,158,780円、牝6,218,090円)
最高価格(税込) 34,100,000円
NO.527 ブラックカシミール2022 3/29生 牡
父 スワーブリチャード 母 ブラックカシミール(母父バブルガムフェロー)
落札者 (有)ノルマンディーファーム
販売者 (有)バンブー牧場
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23日(水)
NO.588~NO.869
高温予想だが朝は蒸し暑さが軽減されたかと思いきや
じりじりと日差しが容赦なく照り付ける日でした。
昼近くに暑さはピークに達し、会場外の気温計では40度を示していました。
暑さは夜まで続き、19時半に終了。
この日の最高額落札馬は
NO.860 ミスエンピリカル2022 高岸順一生産で 4620万円でした。
【3日目成績】
上場頭数 268頭 (牡151頭、牝117頭)
落札頭数 213頭 (牡126頭、牝87頭)
売却率 79.48% (牡83.44%、牝74.36%)
売却総額(税込) 1,774,960,000円(牡1,221,880,000円、牝553,080,000円)
平均価格(税込) 8,333,146円(牡9,697,460円、牝6,357,241円)
最高価格(税込) 46,200,000円
NO.860 ミスエンピリカル2022 4/7生 牡
父 シルバーステート 母 ミスエンピリカル(母父プリサイスエンド)
落札者 ザ・チャンピオンズ
販売者 高岸 順一 氏
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24日(木)
NO.870~NO.1155
会場は朝から暑くなる予感。
購買者の数が一番多い日のように見受けられました。
案の定気温はぐんぐん上がり、機材が熱で故障する場面も。
体感でも一番暑く、ニュースでも北海道は記録的暑さを観測と取り上げられるほどで
馬も人も汗だくになっての一日。
セールも盛況のうちに20時過ぎに終了しました。
この日の最高落札額馬はNO.1084 バルスピュール2022 小島牧場生産で5,400万円でした。
【4日目成績】
上場頭数 270頭 (牡144頭、牝126頭)
落札頭数 214頭 (牡119頭、牝95頭)
売却率 79.26% (牡82.64%、牝75.4%)
売却総額(税込) 1,927,640,000円(牡1,323,520,000円、牝604,120,000円)
平均価格(税込) 9,007,664円(牡11,122,017円、牝6,359,158円)
最高価格(税込) 59,400,000円
NO.1084 バルスピュール2022 3/8生 牡
父 キタサンブラック 母 バルスピュール(母父チーフベアハート)
落札者 秋元 竜弥 氏
販売者 (有)小島牧場
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25日(金)
NO.1156~NO.1426
サマーセール最終日。
引き続き厳しい暑さは続いていましたが、心なしか空が高くみえました。
この日の最高落札額馬は2,530万円で(有)大島牧場生産の NO.1275 コシミノダンサー2022 でした。
【5日目成績】
上場頭数 261頭 (牡148頭、牝113頭)
落札頭数 205頭 (牡123頭、牝82頭)
売却率 78.54% (牡83.11%、牝72.57%)
売却総額(税込) 1,406,350,000円(牡958,650,000円、牝447,700,000円)
平均価格(税込) 6,860,244円(牡7,793,902円、牝5,459,756円)
最高価格(税込) 25,300,000円
NO.1275 コシミノダンサー2022 3/11生 牡
父 ホッコータルマエ 母 コシミノダンサー(母父ハーツクライ)
落札者 尾田 信夫 氏
販売者 (有)大島牧場
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【現地メモ】
サラブレッドセールの開催中の、あまり知られていない裏方のお仕事を紹介します。
一日300頭にのぼる上場馬たちが過ごす厩舎ですが、
セールが終わった直後から次の日の上場馬を迎えるための準備が始まります。
生産者は馬を馬運車に積んだあとに使用した寝藁を掃除して馬房の前に出して帰ります。
一日のセールが終わると、
普段は牧草ロールを作るためのトラクターが厩舎地区に出動します。
馬房前に山のような寝藁を巻き取っていき、ある程度の容量がたまるとロール状にし、
ニワトリの卵のように地面に落とします。その様はまさしく産み落とす、といった感じ。
産み落とされたロールは、フォークの付いたトラクターによって運び出されていきます。
また、人々が残していったお弁当の容器や使い終わったカタログなどの一般ごみは、せりが終わるまで待機していた新ひだか町の清掃車が各厩舎を回り回収していきます。
その作業は毎日せりが全部終わってから作業が始まるので、深夜まで及ぶことがあります。
最終日。
最後の上場馬が立ち去ったあと、セール会場では全関係者へ向けた労いの拍手がおこります。
外で働く人達の元にも届いていますように。
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総合成績
購買登録者数 1,657名(内、オンライン123名)
上場頭数 1,368頭 (牡754頭、牝614頭)
落札頭数 1,068頭 (牡608頭、牝460頭)
売却率 78.07% (牡80.64%、牝74.92%)
売却総額(税込):8,259,350,000円(牡5,459,630,000円、牝2,799,720,000円)
平均価格(税込):7,733,474円(牡8,979,655円、牝6,086,348円)
最高価格(税込):59,400,000円
24日上場No.1084 バルスピュール2022 (父キタサンブラック)
最高落札額こそ歴代1位に届かなかったものの、
売上総額、平均価格、中間価格、気温まで、記録的だった今年のサマーセール。
暑さで機器がダウンする場面や、
厩舎のブレーカーが落ちて節電も呼びかける事態もみられましたが
セール自体はオンラインビット※も積極的に利用され、比較的スムーズに全工程を終了することができました。
※総オンラインビット数 860BID(昨年は361BIDでした)
オンラインによって落札された馬は67頭いました
古川市場長は5日間を振り返り、
「牝馬が高く売れる傾向もみられてよかった。
来年に向けての課題としては生産頭数が増えている中、1日の上場頭数を減らして終わる時間を考えたい。
開催を6日にするなりスムーズにいくよう日程を決めたい。」
と話していました。
売買の決済や馬の引き取り日程などの兼ね合いも考えると簡単にはいかないようですが
当歳せりを復活させることも今後視野に入れるそうです。
サマーセールを振り返ると課題点も多くみられ
一日のうちでも終盤頃はビットが上がらないという傾向も気になるところ。
記者からは、来場者の数が多く、展示の際に馬との接触が危惧されるとの指摘がありました。
北海道でもエアコンが必須になってきた昨今を考えると、変化していく地球の気候変動にも対応していかなければならないと感じさせられたサマーセールでした。
サラブレッドセールは次回、9月にセプテンバーセールを控えています。
詳細は主催者ホームページから御覧ください。
HBAセプテンバーセール
9/19 (火)No.1~No.195
9/20(水)No.196~No.396
9/21(木)No.397~No.585
展示 8:30~
せり 12:00~
カテゴリ:お知らせ・イベント